日焼け止めはPA やSPFなどの意味を理解し、使用するシチュエーションに合ったものを選び、効果的な紫外線対策をしてください。
日焼け止めが紫外線防止に役立つことは言うまでもありませんが、自分に合った日焼け止めを選ぶことができる人となるとかなり少ないのではないでしょうか?自分に合った日焼け止めを選べるようになるために日焼け止めの箱などに表示されているPA やSPFの意味を解説します。
・【PA】: Protection Grade of UVAの略で、UV-Aをカットする効果のことです。PA+からPA +++の3段階で、"+"が多いほど効果が高くなるという意味です。子供はPA+〜PA++で、大人の場合、PA++〜PA+++が良いとされています。
・【SPF】: Sun Protection Factoの略で、UV-Bをカットする効果のことです。SPF1で、10〜15分効果が持続することを表し、数値が上がるごとに持続時間が長くなります。例えばSPF28であれば28×10分=280分効果が持続するということです。日本ではSPFの上限値は50+となっています。子供はSPF10〜SPF 20、大人の場合、通常SPF20〜SP30、アウトドア時はSPF40〜SPF50程度が良いとされています。
PAやSPFの高い日焼け止めは日焼けに対して非常に有効ですが、長時間使用するとその効果の代償とも言えるような、悪い影響が肌に現れることがあるので、あまり頻繁に使用しないようにしてください。
紫外線対策として日焼け止めを購入する前に、自分の肌の状態やタイプを販売店の方や医師からアドバイスをもらうべきでしょう。その後、上記の表示を参考にしながら選ぶと良いでしょう。もちろん、お店の方に相談することも忘れないでください。
日焼け止めの成分は、「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の2種類に分けられます。それぞれに長所と短所がありますので、日焼け止めを使用する状況により、使い分けるようにします。
・【紫外線散乱剤】: 微粒子によって紫外線を散乱させる成分のことです。 PAやSPFの値が低い日焼け止めは、主にこの紫外線散乱剤で出来ているものが多くなっています。塗ると白浮きするものもありますが、紫外線吸収剤に比べ肌への刺激や負担が少ないので子供や、アトピー性皮膚炎の方にはこちらがお勧めです。紫外線吸収剤を使用せず、紫外線散乱剤のみで作られているものは「ノンケミカル」と表示されていることがあります。
短時間の買い物や庭の掃除などでは、PAやSPFの値が低い日焼け止めを利用することで、肌への負担を減らした紫外線対策となります。
・【紫外線吸収剤】: 紫外線を吸収する成分のことを言います。紫外線を吸収し熱エネルギーに変えることで、肌への浸透を防ぐ成分のことです。紫外線カット効果は高いものの、紫外線を熱エネルギーに変える化学変化が肌の上で行われるため、肌の弱い人はかぶれることがあります。紫外線吸収剤は、PASやPFの値が高い日焼け止めに多く使用されています。この紫外線吸収剤は日焼けに対して非常に有効ですが、紫外線を吸収して酸化が進むことにより、肌に与える悪い影響が出てきます。紫外線吸収剤が主成分の、日焼け止め効果の高い日焼け止めの長時間の使用は避けるべきでしょう。短時間でも頻繁に使用することも同様結果になるので、気をつけましょう。
紫外線を防ぐには日焼け止めを使用することが大切なのはもちろんですが、年齢や使用する場所によってその種類を使い分けることも大切です。SPFやPAなどの数値が高ければ良いという訳でもないと言うことです。
日常生活ならPA +・ SPF10〜SPF20程度、レジャー・リゾート地ならPA ++・SPF30程度、屋外でのスポーツや海水浴ならPA +++・SPF45程度を目安にして、シチュエーションによって使い分けてください。
日焼け止めを使う場合、紫外線を防ぐ効果を高めるために重ね塗りをする人もいると思います。2度塗ったからといって効果が2倍になる訳ではありませんが、日焼け止めの化粧品は単品で使うよりも重ねたほうが効果は高まるようです。紫外線が強くなる季節は汗をたくさんかく季節でもあります。せっかく塗った日焼け止めが汗で流れ落ちないようにするためにも、ウォータープルーフタイプを使い、2時間間隔くらいで塗りなおすことをすすめます。
紫外線を防ぐための日焼け止めですが、PA やSPFなどの数値が高いという理由だけで選ぶのではなく、より効果のある紫外線対策をするために、自分に合った製品を選ぶようにしましょう。